asics GEL-INST.180 NEXKIN 美しいカラーウェイと軽快な履き心地
4月19日の発売と同時にオンラインでも店舗でも完売が続いたアシックスとアトモスのコラボとしてリリースされたGEL-INST.180 NEXKIN。
このモデルは、処女作のGEL-INST.360の2ndエディションとしてリリースされたGEL-INST.180 NEON PACKのアッパーデザインを踏襲し、NEXKIN(ネックスキン)という軽量で通気性に富んだ半透明の素材を使用した意欲作。
アシックスのスポーティーな雰囲気を活かしつつ、ストリートでも様々なファッションに対応する一足に仕上がっている。
アトモスの別注デザインというと小島奉文氏の存在感が強い人も多いと思うが、今回は同社のアシックスバイヤーの方によってデザインされた。
朝と夕方というランニングをイメージさせる時間帯の情景をデザインに落とし込んだそのデザインは、これまでのアシックスのラインナップにはない斬新なもの。
カラーウェイの鮮やかさに目を惹かれるラインナップは、一見奇抜にも映るが試着すると思いのほか様々な服装に合わせやすい印象だ。
有名なデザイナーによる作品や、コラボモデルなども魅力的だが、宅万勇太氏がデザインしたAIRMAX 1 TOKYO MAZEのようにスニーカー好きの方がデザインしたスニーカーもとても魅力的だ。
そんなアシックスへの熱意から生まれた一足を写真で見ていきたい。
まずは全体の外観。
フォルムはアシックス然としたミニマルなランニングシューズの外観だが、目の覚めるような発色のオレンジのレザーとブルーのスエードを採用し、カジュアルな着回しにも溶け込んでくれそうな色合い。
メッシュ部分に採用されたNEXKINもハイテクな素材ながらレザー部分と違和感なくマッチする色合いだと思う。
また、ゲル多く及びミッドソールに採用されたアースカラーのような色合いも昨今のスニーカーでは珍しいのではないだろうか。
続いてアッパー部分の詳細。
伝統的なアシックスストライプも健在のアッパー。
複数のビビットなカラーを採用し、さらに内側と外側でオレンジとシルバーリフレクターの切り替えしで複雑かつ奥行のある色使いだ。
シュータン部分もホワイトの色味をそのまま体現するようなメッシュ構造で快適な通気性が得られる。
ヒール部分とソールを見ていこう。
NEXKINやゲルのハイテクな質感とアースカラーのミッドソールやレザー素材感がぶつかる事なく統一感があるデザイン。
もう一つのカラーであるホワイト/シルバー(トゥ部分がパープルのモデル)はゲルが鮮やかなグリーンなのに対して、ブラウンのミッドソールの質感に合わせたナチュラルな色合い。
冒頭でも書いたが、ランニングシューズのフォルムを、素材使いやカラーウェイでストリートでも違和感なく着用デザインに変化させたのは凄い事ではないだろうか。
そしてトゥ部分。
GEL-INST.180 NEXKINのアイコンとも言えるトゥ部分の透け具合。機能性としてもかなりの通気性を誇り、夏場もかなり快適に履けそうだ。数時間履いても足がサラサラだった。
質感は薄いながらもやや硬質なため、脆そうな感じではない。アウトドアで使用するなど、特殊な状況を除き心配する必要はないだろうが、新しい素材なのでその質感を楽しみつつ、突起物などには注意した方が良いかも知れない。
また、雨も通しやすそうだが抜群の通気性とのトレードオフであるし、防汚対策を兼ねた撥水スプレーを吹いておけば、かなり機能性の高い一足になる可能性がある。
もちろん、ソックスの色やデザインで遊べるのも大きな特徴だ。
ちなみにシュータンとアシックスストライプが乗るサイド部分の通気性も目を見張る。
とにかく通気性の高い一足だが、薄さの際立つNEXKIN単体ではクセのある履き心地になりそうだが、レザーで構成されたアシックスストライプにより、足のサポート性に不安はない。
もちろん、バスケットシューズのような足が守られている感じは少ないが軽快で涼しい履き心地を視覚でも感じられる部分となっている。
この部分もソックスの色でアッパーの印象の変化を出す事が出来る楽しい部分だ。
そして、シルバーのリフレクターは内側のみだが、歩く度に存在感を発揮してくれる。
線が細いながらも全体に占める割合があるため、リフレクター仕様はなかなかの存在感。
また、初期状態ではブラックのシューレースが通されているが、ホワイトの物も付属している。
シューレース選びはスニーカーを楽しむ上で欠かせない要素だ。新しいシューズでシューレースを変更する余地のあるモデルは試さずにはいられない。
とても軽い印象にな春や夏にはこの爽やかさがマッチするかもしれない。
ブラックの方が引き締まった印象だが、トゥ部分のブルーと合わせると明るい雰囲気が強調されるように感じる。
はじめはホワイトは合わなそうだな、と思っていたがコーディネート次第でどちらの色も活用する事が出来るだろう。
交換する途中の状態だが、アシンメトリーもアリかもしれない。
サイドから見るとアシックスストライプの色が異なるため、シューレースの色が違っても良いと思う。
最後は番外編で履いた時には出来ない事だが、NEXKINの透け具合をライトで楽しむ事も出来る。
これだけライトが透けるスニーカーもなかなか無い。
つま先の捨て寸の部分に小さいライトを仕込めば、歩きながら光らせる事も出来るのでは。
今回はasics GEL-INST.180 NEXKINをかなり多めの写真で紹介したが、久々のアシックスだった。
これまでも魅力的なモデルはあったが、今回は鮮やかなカラーリングに惹かれて発売後すぐに購入した。
ランニングシューズの軽さと履きやすさを持ちつつ、カジュアルなコーディネートに溶け込むデザインはともて魅力的だし、履く人の合わせるアイテムによっても大きく印象が変わりそうだ。
そして斬新な色使いに合わせ方を悩んだものの、履いてみると意外にもしっくりくるモデルだけに、色違いも買おうか迷っている。
ボリューム感のあるスニーカーが多い中、こうしたモデルは履くと新たな発見もあると感じたので、アシックスをまだ試した事が無い人にも是非履いてみてほしい一足だと感じた。